適切な心理アセスメントは、心の問題を抱えているクライエントの状況を把握するためには必要で、アセスメントは最初に1回だけ行行えばそれでいいのではなく、臨床中にも随時実施されます。

心理アセスメントを行う目的

 心理アセスメントを行う狙いは、人格構造、欲求や葛藤、自我などクライエントの全体像を理解する為に行います。

心理アセスメントは、初期の面接段階で相談内容・原因・経過などをクライエントから聞きだし、心理臨床を今後どのような方向性を持って実施していくべきか診断することをいいます。

 心理アセスメントを実施するタイミングは、初期段階だけでなく、心理臨床が進行している間でも行います。

これは、臨床結果の有効性を都度確認するために実施します。

 病気やけがをして治療している場合、医師や看護師がバイタル検査やレントゲン検査などを実施するのと理由は同じですが、心理臨床では、病院で体温や脈拍を計った時のように具体的な数値データで判断することはできません。

よって、心理臨床家の主観や経験値で判断結果が左右される場合が多いので、臨床経験の豊富さが心理臨床家には重要になってきます。

心理アセスメントの方法

  • 問診:クライエントと面接して相談内容を聞く。
  • 行動観察:行動観察によっても診断をする。
  • 間接的な情報収集:家族や知人から間接的を収集する
  • 心理テスト:客観的な心理テストを行う

心理アセスメントに於ける問題行動の要因

 ストレスや認知のゆがみなどの心理的要因だけで、クライエントが問題行動を起こしているとは限りません。

会社や学校での人間関係、家庭内での人間関係、文化の相違、生物的要因の一つである脳や神経の器質的障害、社会的要因である経済的貧困なども大きく影響しています。

クライエントの問題行動は、心理的要因・社会的要因・生物的要因の3つの側面が重なる部分で問題行動として表に現れます。

なので、それらを的確に把握する為には行動観察が心理アセスメントの中では最も大切だと考えられています。

心理アセスメントの手法・種類

 心理アセスメントの主な手法は、下記の3つに分類されます。
  1. 行動観察法
    クライエントの行動を観察して分析する最も基本的な情報収集方法。
  2. 面痴去
    悩みの背後にある要因を積極的に話しかけながら聞き出す方法。
  3. 心理テスト法
    紙や道具を用いて、クライエントの内面をデータとして測定する方法。
    • 質問紙法:
      質問がいくつか書かれた用紙に記入回答してもらい、それを査定する最も簡単なアセスメント方法。
    • 投影法:
      思うことや感じたことを自由に回答してもらい、その答えを査定する方法。
    • 作業法:
      作業効率を単純作業から計測し、クライエントの性格や情緒を判定する方法。
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