心理カウンセラーに求められる資質は、知識や技術以上に人格面やメンタル面の強さも必要になります。

プロの心理カウンセラーは、クライエントの選り好みなどできず好きな相手だけ選んで仕事をするわけにはいきませんし、他人に心の問題を扱う職種ですから責任が重い仕事ともいえます。

クライエントは心に悩みや問題を抱えて苦しんで相談に来るわけですから、ほとんどの方が自分のことで頭が一杯で、時にはかたくなな態度をとったり、自分勝手に振舞ったり、わがままに見えたりすることがあります。

 なので、心理カウンセラーの考え通りクライエントの心を簡単に変えれるようなケースはまずありません。

このような状況でも、クライエントの人生を尊重し、クライエント自身で根本原因に気付くように導く必要があります。

また、カウンセリングを進める中で、カウンセラー自身とクライエントの人生観や価値観とが違っているからといって、カウンセラーは自分の人生観や価値観を相手に押し付けるような形でカウンセリングを行ってはいけません。

クライエントが自分の本心に気づき自分の意思で変化していくのを、じっと待ち続ける忍耐力も必要となります。

当然、カウンセリングは毎回が他人の人生を左右するその場限りの一発勝負になるため、カウンセリングの知識と技術を常に向上させ続けていく努力や姿勢は必要になります。

自分の能力の限界をわきまえ常に向上しようとする姿勢

 クライアントの問題でどんな苦境になっても心理カウンセラーが自分の気持ちを立て直し、逃げずに真正面から受け止め、一緒に解決していくには、自分の能力や弱点をわきまえ、常に学び向上させていこうとする努力を怠らない姿勢があってこそ成せることです。

いくら心理カウンセラーといってもクライエントと同じ人間であり、完璧な人はいません。

逆に完璧でないからこそクライアントも心理カウンセラーに人間味や親しみを感じることができるのではないでしょうか。

 もしクライエントとの関係が少々こじれても、あきらめず最後まで責任を持つという心構えがあれば悪化した関係も元も戻すことは可能です。

クライアントのカウンセリング中には、成長していく過程で関係がこじれることもありますが、最後までサポートし続けていく中でクライエントの心も徐々に変容し改善されていきます。

クライアントと一緒に心理カウンセラー自身も自分の至らなさに気付き、精神的に共に成長していけるのがカウンセリング業務ならではの大きな魅力ともいえます。

クライエント本位に考えられる包容力

 クライエントの生き方は心理カウンセラー自身の人生と異なることが多いですが、クライエントのその状態を受け入れ、立場を尊重してクライエント本位の考えを受け入れる姿勢を持つことが重要です。

全く同じ悩みを持ったクライアントはこの世に存在しませんし、年齢・性別・人柄・心に抱えている問題も異なります。

悩みには、家族、友人、性格、仕事、就職、進学、勉強、将来などに起因する不安から来る場合がありますが、実際は、これらの複数の要素がいくつか関連し合って今の悩みに繋がっている場合が多区あります。

 例えば、表面上は仕事の悩みだと思っていても、上司との人間関係が問題の根本原因であったりします。クライアント自身は、根本原因に気付かず、延々と自分の苦しい感情や気持ちを話し続け訴えてくるかもしれません。

心理カウンセラーとて、このような辛い話を聴き続けるのは、さすがに厳しいものがありますが、プロとしてしっかり受け止める必要があります。

過去に自分が経験した辛い経験とクライエントの経験が似かよっていて、嫌な過去を想起させる内容であったとしてもです。

 カウンセラー自身が自分の気持ちに感情移入せず、どうコントロールするかが重要ですが、相手の気持ちが手にとるように理解できるのはカウンセリングを進める上で重要な要素となるでしょう。

また、ありのままの自分自身を受け入れる寛容さも大切で、自分自身を受け入れられなければ、他人をも厳しく評価しすぎる傾向が強くなり、クライエントに対する寛容さも失われてしまいます。

クライエントの援助に私情を持ち込まない自制力

 心理カウンセラーは信頼関係をクライエントと築き、親近感や安心感を抱かせることが必要ですが、それ以上の親密な感情を抱いたり恋愛関係にならないように注意する必要があります。

また、自分のプライベート上で問題や嫌なことがあった場合でも、クライエントとのカウンセリングの場に私情をもち込まないよう注意する必要があります。

精神的タフさ・忍耐力

 心理カウンセリングの基本は、クライアントの悩みをしっかり聞き入れ、クライアントに自分がどうすればいいのかを気づかせ、自分の意思で決意し問題解決に向けて行動できるようにすることを大切にしていくことです。

なので、クライアントがなかなか気づきかないからと言って、心理カウンセラー自身が自分の力のなさに落胆していては仕事になりません。

 心理カウンセリングの仕事には、精神的な厳しさが当然伴いますので、もしカウンセリングで行き詰まったら、先輩カウンセラーなどに相談し、状況別の対応方法について助言してもらい、カウンセラー自身も安定して精神状態を保てるようにしておくことも重要です。

心理カウンセリングには、焦ることなくクライエントの心の変化を忍耐強く待つことができる精神的なタフさも必要になります。

クライエントの深い感情に共感し理解できる能力

 心理カウンセラーは、クライエントとコミュニケーションを取る場合、話だけを鵜呑みにせず、非言語による表情や態度にも観察を怠らず、表れる言葉の背後にある感情や内心にも気づけるようにすることが重要です。

非言語によるコミュニケーションに意識的に注意を払うことにより、多くの情報を得ることができます。

心理カウンセリングよくあるQ&A

話好きな人は心理カウンセラーに向いているのか?

おしゃべり好きだからといって、人の噂話を頻繁にしたり、話を途中で遮り最後まで聞かないようなタイプの人は、話し方がいくら上手であっても心理カウンセラーには向いていません。

心理カウンセラーは、話すことが主な仕事という印象を持ちがちですが、上手く質問し相手の話を沈黙も含めてじっくり聴くことの重要性や意味をよく理解し、容易に秘密を洩らさない□の固さもなくてはならない仕事です。

社会人としての経験や良識は心理カウンセラーとして役立つか?

心理カウンセラーが相手にするクライエントの年齢・性別・職種などは様々です。

カウンセリングは知識や技術だけでなく、人生経験や社会経験が豊富な方が、多種多様なクライエントの立場が理解でき悩みにも深く対応しやすくなり、他人を許容する寛容性も養われます。

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